子どもの知恵袋 ~給食編~

先日、自分の給食の話を
書いていて、給食にまつわる
いろいろな、エピソードを
思い出してしまった。
その中でも、ある友人の
咄嗟の機転・行動が、
小学生の頃の、子どもの私でさえ、
心から、感心・感嘆してしまった、
出来事があった。
給食を残すことが、
許して貰えなかった事に付随して、
給食関連のことについても、
非常に厳しい先生がいた。
それは、「忘れ物」である。
給食関連についての、
「忘れ物リスト」といえば、、、
・ランチクロス
・給食袋(給食用の白衣)
・マスク
この、3点セットである。
その中でも、ランチクロスは、
毎日なのだが、時々、
忘れることもある、、、。
この、ランチクロスを忘れると、
ひどく叱る先生がいて、
廊下かどこかに机を出され、
給食を食べないと
いけなかったような気がする。
子ども心には、
「給食の忘れ物」=「怖い」
しかなかった。
ある日、仲の良かった友人が、
ランチクロスを忘れたのである。
給食が始まる間際に、
ランチクロスが無い事に
気が付いた。
いつも、元気の良い彼女の顔は、
蒼白だった。
私も、何かできないかと、
必死で解決方法を考えた。
「ハンカチ」では、
代用ができないのである。
まず、サイズが小さくて、
先生には、簡単にばれてしまい、
ただ、先生の怒りを増殖させる
だけにすぎない。
その現場を、過去に何度も
見てきている。
給食の準備が始まり、
どうしよう、どうしよう、、
もう先生に、正直に
話すしかないのでは、、、。
その時、彼女はイチかバチの
行動をとった。
たまたまその日持っていた、
「ガーゼマスク」の縫い目を
ハサミで、ほどき始めたのだ。
不織布のマスクなんて、
もちろんその当時はまだ、
普及していない。
私も知らなかつた。
彼女も知らなかった、、、。
先生は、気づかなかった。
ガーゼマスクって、
縫い目をほどくと大きな一枚の
ガーゼの布になるなんて、、、。
彼女は、何食わぬ顔で、
ランチクロス(代用)を
どうどうと、机に広げた。
給食の時間は、
何事もなく終了した。

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