忘れられない授業 後編~理科~

これだけは、覚えておけ!!
べっこう飴作りが、
各班で、始まった。
材料は、200gのお砂糖に、
60ccの水を混ぜて、
熱するだけ。

当たり前なのかもしれないが、
飴が、あのお菓子の飴が、
砂糖と水だけで、作れることが、
驚きだった。
そして、ビーカーの中の砂糖水は、
熱せられ、透明になる。
はじめは、水の量は少ないのでは
ないかと思ったが、
これでよかった。

だんだん、火が通りプクプクと泡が、
出てくる。
ここで、また、疑問。
これが、本当に、
黄色に変わるのか。
なんでも、色が黄色に変わり始めたら、
すぐに、火を止めて、全体を混ぜて、
アルミホイルに流して、
固めると言う事だが、、、。
この色が、変わるまでの時間が、
長いように感じられた。

でも、それは、ある時、
突然にやってきた。
あれっ?色が、、、と
思っていたら、
もうあっという間に色が黄色に。
素早く、火を止め、
好きな形をアルミホイルに流す。

思ったよりすぐに固まり、
パリッと剥がれた。
口に頬張ると、飴だった。
なんて美味しい、、、。
先生は、授業の終わりの片付けで、
バタバタしてる時に、
声を上げて、叫んだ。
「いいか、砂糖200g に、
 水60ccだぞ。
 これだけは覚えておけ
 そうしたら、家でも作れるからな!!」
これだけ、私は忘れなかった。

その後、母親となり、
子どもたちとも、
何度か一緒にべっこう飴作りを楽しんだ。
量は半分にして、
100gのお砂糖と、30ccのお水でね!!
そして、色が黄色に変わって、
すぐに止めないと、
かなり黄色が濃くなり、
味に、苦味が出てしまう。
だから、黄色に変わり始めたらすぐ
火を止める、だった。
忘れない授業と、
忘れない味だった。

今は、早く安心して、
学校の授業がスタートできるように
なる事を心から、願って止まない。
きっと、このスタートの始めの授業を、
子どもたちは、一生忘れる事は、
ないだろうから。

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