思い出のバッグは、お金や新品のバッグにも代えられない①

父は母が他界してから、
健康のために散歩がてらと
気分転換もかねて、
少し足を延ばして、
駅の近くのスーパーへ
買い物に行く。
実家の多治見の家から、
多治見駅まで歩くと大人の足でも、
30分はかかる。
(帰りは大坂を登らないといけないので、
 40分は見たほうがいい、、、。)
その時に、リュックを背負って
行くのだが、
そのリュックは、ナイロン製のもので、
ナイロン地が劣化してぼろぼろと
剥がれてくるようになり、
チャックの部分に近いので、
いずれ劣化した部分がぼろぼろに
朽ちてきて、チェックの部分も
機能しなくなることは、一目瞭然だった。
きょうだいで、
父の日に新しいリュックを
プレゼントしようという話になった。

事前に、リュックの形状などの
リクエストを聞いたところ、
父は、そのリュックの容量と
(買ったものがよく入るらしい)
ネギがさせるところが
(ネギに対して真剣な父、、可愛い。)
気に入っているので、
【アイキャッチ画像 ネギ刺さってます】
同等の物が欲しいとのことだった。
このリュックは、ノーブランドで、
安価でどこにでも、売っていそうだけど、
同じものが見つかるような、
リュックではない。
ネットで探して見つかるような
リュックでもない。
しかも、購入したのは、数年前で
販売事体しているようには思えない。

きょうだいで、スポーツブランドの
リクエストの物に近い、
丈夫なリュックをプレゼントした。
喜んでくれるだろうと、
思っていたのだが、、、、、。
父が私に、新しいリュックは、
嬉しくて使わせてもらうけど、
もともと使っていたリュックを、
どうにかして、簡単でいいから
直せないかと相談してきた。

このリュックは、
母が父に買ってきた
ものらしく、どうしても、
捨てられないというのだ。
できれば、簡単でもいいから、
直してくれるなら、
このリュックを使いたいと。
父は、母の買ってくれたリュックを背負い
母を連れて、散歩している気持ちで、
出かけていたのだろう。

ボタン付けさえ苦手な私だが、
父は長女の私なら何とか
してくれると思ったらしい。
妹に(裁縫得意)みてもらったが、
生地自体が、劣化してボロボロに
なっているので、直せない、
とのことだ。
妹ができないのなら、
私が出来るはずはない。
ただ、父の気休めにと、
「一度預かって名古屋に持ち帰るけど、
 ダメだったら、ごめんね」と言って
預かってきた。
そして、器用な娘が、
100均で何かできそうなもの
探してくれるといって、
預かってくれた。

来週へ続く。

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