思い出のバッグは、お金や新品のバッグにも代えられない➁

父から預かった、ボロボロの
ナイロン製のリュック
父は、私が長女であるため、
私に頼めば、何とかなるんじゃない??
と思っているようだ。
内心私は、これは手の施しようが
ないとあきらめていた。
そのリュックは、娘が預かってくれて
100均で直せそうな布とか
買ってきて考えてみると
言ってくれた。

その後、娘の部屋を覗くと、
リュックがずっと放置されていた。
無理だよね、、、、。
器用とはいえ素人が直せる
領域じゃない。

しばらくして、娘の部屋を覗くと、
布とか、アイロンで張り付けられる
布てーぷとかが、
布製の接着剤とかが、
購入されていた。
あっ、具体的に何か
修復案が浮かんだのかな、、、。

その後、しばらく、
修復しようとして購入した、
備品とリュックがそのまま手付かずで
放置されていた。
娘に全てお任せも申し訳ないので、
「リュック直すの難しいよね。
 無理しなくていいよ。」
と声をかけた。
娘も、到底もう直せる状態じゃない。
ナイロン製の布が、劣化して
ボロボロに剥がれてくる。
一度、リュックを洗ってから
修復しようと思ったけど、
洗った時点で、もう布が朽ちて
バラバラになってなくなるかも
しれないから、洗うのもためらう。
とのことだった。
「次に、多治見に帰るとき、
 父に話すよ。」
と伝えた。

そして、その後、しばらくして、
娘の部屋を覗くと、
放置されていたリュックが消えていた。
娘に、聞いてみると、、、、
「実は、市内中のリフォーム屋に
 電話して直してもらえるか、
 聞いた、、、。」と、
そんな事までしてくれていたんだ。
娘の優しい気持ちに、
うっと込み上げるものがあった。
「どうだった?」と聞いてみると、
「状況を説明しただけで、
 全て断られた、、、、。」
「でも、一件だけ、持ってきて
 見せてほしいといわれたところがあり、
 直せる保証はないといわれたけど、
 持って行った。」
うんうん、それで?
「直せる保証がないと断られそうになったが、
 父の大事なバッグなので、
 どうしても直してほしいと、
 泣いてお願いした。」
泣いた、、、の?
「泣いてお願して、承諾して
 もらった。」
それで、いくら、かかるって?
「3万円、、、だって!!!」
「3万円、、、!!そうなんだ、、、。」
娘は、すでアルバイト代でその金額も
納めてきたらしい。
三ヵ月かかるといわれて、
出来上がりを待っている。
父の日に間に合えばいいね。

父が母から買ってもらった、
思い出のリュック。
新しい機能性抜群の高級な新品よりも、
母の想い出のバッグには、
金額に変えられない大切な思い出が
ある。
娘は知っていたんだと思う。
娘には感謝、そして、
お直し代は、私の妹弟にも
提案して、折半します。




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