ヒヨコには、思い出と思い入れがある。
子どもの頃、お祭に行けば、、、
ヒヨコがいた。
ヒヨコが売られていた。
一度に何匹も購入できた。
今では、考えられない。
記憶をたどると、
箱の入れ物(木箱だったか?)に、
ギューギュー詰めのヒヨコが、
ピヨヒヨ大合唱で鳴いていて、
灯された電球の明かりの下で
うごめいていた。
子どもの頃は、
その光景が当たり前で、
(祭りがあると、ヒヨコがいる。
みたいな。)ヒヨコが可愛くて、
親に買って欲しいとねだり、
何度かそのヒヨコ達を手に入れた。
そして、いつも心に誓う。
今度こそは!と。
何が今度こそは!かと言うと、
家に連れて来た当日は、
元気(だと思っていた)に
ピヨヒヨ鳴いていたのに、
翌日になると何故か、
生き絶えてしまう。
なぜ?暖かくしてるのに。
暖かくするだけでは、ダメなのか。
昭和の時代には、便利な検索機能が
無かった。
いつしか、
亡くなったヒヨコたちが可哀想で、
育てる能力が自分に無いのだと悟り、
お祭りでヒヨコをせがむことが
なくなった。
でも、不思議なことに、この
ヒヨコが育てられなかった。
翌日亡くなってしまったと。
同じ事例が、のちに知人感で
共通の話題として取り上げられる事が、
しばしばあった。
ヒヨコの謎。
ただこのヒヨコの話、続きがある。
ヒヨコの奇跡。
私が小学生の何年生かは忘れたが、
当時、実家のお隣さんは、
妹と同級生のお子さんがいて、
お家に遊びに行くほど仲良くしてた。
私も一緒にお邪魔する事もしばしば、
そこのお母様が、
ちょっと面白い方で、
「カレーを作ったから、
食べていきなさい。」
とよく面倒をみてくださった。
余談だが、そのカレーには、
いつもピーマンが入っていて、
(子どもの味覚には、キツイ)
残そうとすると、
「ピーマンは、栄養があるから、
Naokoちゃんはちゃんと食べなさい。」
と叱られた。
そんな古き良き思い出のある、
お隣のお母様(以下・Aさん)が、
ヒヨコに奇跡を起こしたのだ。
話は、こうだった。
ある日、お祭りで、
Aさんもお子さんにせがまれて、
ヒヨコを買った。
でも、Aさんは、生き物が苦手。
ヒヨコなんて、とんでもない。
Aさんは、このヒヨコは、
翌日には亡くなってしまう事を
知っていた。だから、
ヒヨコたちを家の外にある、
ガスの給湯器(周りを囲ってあり、
ふたもついて小さな小部屋のような
空間があった。)
その「給湯器の小部屋」
(と、以下呼ばせて下さい)に、
入れて一晩ほおって置いた。
外は、もうそんなに、暖かい季節でもなかった。
当然、もうダメだろうと思って翌日、
「給湯器の小部屋」を開けたら、
ヒヨコたちは、ピヨピヨと元気だったそうだ。
Aさんは、驚いた!!
でも、Aさんには、ある悩みが生じた。
Aさんから、
お隣の、ちょっと変わった、
活発な小学生の(当時)、
Naokoちゃんにある依頼が
舞い込んだ。
明日へ続く!!