父と台所に立つ

母のこと
昨年、6月に母が他界した。
10年前に乳がんを発症、
5年後完治のお祝いした直後に再発。
その後は、
抗がん剤治療を続けていたが、
良くなっては再発。
父は母に寄り添い、
献身的なサポートをしていた。
一緒に住む妹にも、
かなりの負担をかけさせてしまった。
(苦しい思いをさせた。ごめんね。)
昨年の4月に入院、
退院予定日に退院をする事は出来ず、
最後の退院は、
家で看取る為の退院となった。
問題点は、父の、、、
緩和ケア病棟では、退院する際に、
カンファレンスといって、
患者を含めた家族、医師、看護師、
ケアマネジャー、等々メンバーで、
退院後のケアをどうしていくか、
今ある問題点をどうしていくか、
を話し合う。
その問題点として、一番に
「父が看護を頑張り過ぎる」
という項目が上がった程、
父は献身的なサポートをしていた。
喪失感の中でも
6月21日に母が他界してからの、
父の喪失感は想像を絶する。
先日、久しぶりに実家に帰ると、
父から、天ぷらの作り方を教えて欲しいと
リクエストがあった。
自分の事は、一緒に住む妹も含めて、
子どもたちに迷惑をかけず
自分で何でもできるようにしたい。
との事だった。

天ぷらが食べたい
天ぷらは惣菜で買っても
どうしても口に合わない。
自分で作りたいと、、、、
早速材料を買って、
一緒に作った。
側で見ながら、自分もやってみると、
一生懸命だった。まさか、
父と一緒に台所に立って料理を作るとは、、
父の姿を見て、立派な父親だと思った。

「全ては母のおかげ」
私や妹弟からみても、
父親の段取りや、人徳で
物事が上手く進んでいるようにしか
見えなくても、「全て母のおかげだ。」と、
仏様になった、母からの
手引きで事が全て上手く行っていると
思い込んでいる。
謙虚を通り越して、
可愛く見えてしまうほど、、、。
子どもは、親の生き方を背中で見ながら、
教えられるものだと思う。
私は親孝行は出来ているのか、、、
自信がない。
以前に、「恩送り」という言葉を
聞いて救われた。
親から受けた恩は、親に返せなくても、
また誰かに返せばいいという意味。
まだまだ、するべきことがありそうだ。
沢山の恩送りをしなければ、、、、。
乳がん 天ぷら 恩送り

スポンサーリンク