物事はどうやって決めるのか

物事を決めるのに、よく調べて、
とか、よく考えて、
とか言ってしまいがちだが、
私自身、特に10代、20代は
本当に単純な理由で物事を
決めてきた。

中学の部活もそうだった。
当時、ピアノを習っていたので、
ピアノの先生から、
なるべく突き指しないよう、
ラケットを持つスポーツを
選ぶといい、というアドバイスと、
同じ団地のM子ちゃんが、
卓球部に入るといったので、
ラケットを持つスポーツで、
おまけにⅯ子ちゃんと一緒に帰れる
という理由で卓球部を選んだのだ。

大学は、偏差値の数値の順番に受験し、
合格した一番高い偏差値の大学を選んだ。
就職に関しては、大学が遠方で
通うのに苦労したので、
多治見駅から中央線で終点が名古屋駅、
帰りは始発で座れて、乗り換えなし。
という条件で名古屋駅周辺の企業を
選んで就職した。

その薄っぺらい理由で
選んだ全ての選択は、結果として、
何一つ間違っていなかった。
中学時代の卓球部においては、
それまでは、
遊びでも卓球などした事がなかった。
しかし私は、卓球にハマるのである。
強くなるための努力は、
ただ楽しくて仕方がなかった。
朝練習の前に、数キロ走ってから、
誰よりも早く朝練習に行き、
まだ開いていない部室の前で素
振りをしていた。

何より、その時の顧問の先生との
出会いがなければ、私の努力は
ただの空振りに過ぎないだろう。
私自身も入部当初は、
まさか自分が、全国大会に出場し、
県大会でも優勝するなどとは、
考えてもいなかった。
私は自分のやりたい事だけ
やっていたのだが、今となれば、
先生、仲間が導いてくれたのである。

先日久しぶりにその時の恩師と
仲間と食事をした。
みんな大人になって、
変わっている部分も
もちろんあるが、すぐに、
あの頃に戻って距離感が縮む。
後輩の子も飛び入りで顔を
出してくれた。
素敵の大人の女性になっていた。
ラケットを持ったあの頃の彼女は、
ハイボールを飲むお年頃になったのだ。
恩師の先生とのエピソードは、
山程あるが、
先生は、みんなの部活の先生。
私はこの先生に褒めて欲しくて、
認めて欲しくて、卓球に夢中に
なっていったのだと。
独り占めしたかったのだと。
今となっては、はっきりとわかる。

高校で、あっさり卓球を
辞めてしまったのは、本当は、
ずっと先生に指導して
もらいたかったけれど、
先生は中学校の先生だから。
先生に依存したいのに、
反発ばかりしていた。
私も精神的には、まだお子さまだった。
ほろ苦い、過去でもある。

一つ気づいたのであるが、
薄っぺらい条件で物事を選ぶと、
その時点で自分の条件を
一つ満たしていることになる。
だから、蓋を開けた実際の現実には、
特に何も期待をしなかった。
だから、ギャップとか、
思い描いたものと現実が違った
という事を、特には感じなかった。

でもただ一つ、、、、
就職した会社の同期の飲み会で、
隣に座った方と結婚を決めた
ことだけは、、、、、、、。
物事を決めるときには、
「よく調べて、よく考えて!!」と、
私は人には、アドバイスをするだろう。

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