人生100年を生きる時代が
やってきたとすれば、
先日、その半分を生きた事になる。
まだ、半分ですよ。半分。
自分が、折り返し地点に立つ年齢に
なるとは、想像もしなかった。
でも、時間は前にしか、
進んでくれない。
生きている限り、
来ない年齢はない。
今回の自分の誕生日は、
自分自身でもすっかりと
忘れていた。
翌日に控えた、娘の大学受験で、
それどころではなかった。
毎年、娘は私の誕生日に
心のこもった、プレゼントと
サプライスをしてくれるが、
その、娘でさえ、私の誕生日を
忘れていたのだから、
我が家が、どれくらい緊迫した
雰囲気だったかということは、
ご想像していただけると思う。
息子に関して言えば、
私の誕生日とは、いつからか、
かけ離れたところにいる。
彼からの、
「お母さん おめでとう!!」とか、
ましてや、
プレゼントやサプライズなんて、
考えたこともない。
あれは、彼が中学1年生の時に、
歯磨き立てをプレゼントしてくれた。
陶器の犬のついた置物で、
これが、今は、スマホ置きとして
重宝している。
彼からのお誕生日プレゼントとしての
認識は、それを最後に、
息子は中学生・高校生と、
反抗期の荒波の中へ突入していった。
そんな彼が、大学生1年生の時に、
肩こりに悩む私のために、
磁気ネックレスをプレゼント
してくれた。
これは、息子が反発していた時期、
彼を諦めなかった私の気持ちを、
息子は解ってくれていた。
その母としての私への
感謝の気持ちとして、
プレゼントしてくれたものだと思う。
そして、昨年の誕生日は、
特に何事もなく終わった。
私も特には、気にもしなかった。
だから、今年も気にもしなかったし、
忘れていた。
明日の娘のお弁当の事やら、
なんだかんだと苦手な家事を
していたら、大学3年生になる
息子が帰ってきた。
彼の、夜のご飯の準備をし、
中日ドラゴンズのドラフト会議の
結果を踏まえて、
彼としての意見を聞き、
また、家事をしていたら、
息子がワインのボトルを手にして、
私のほうに来た。
そして、「今日は誕生日だから、、」
「おめでとう」と言って、
ワインをプレゼントしてくれた。
な、な、なんと!!
息子が、ワインをプレゼント
してくれるなんて!!
大人になった!!
嬉しくなり、泣きそうになった。
この、感動は一体何なのか、、、。
息子に関しては、
母として悩んだ時期、
母として自分を責めた時期、
母としての責任を放棄したくなった時期、
そんな、溢れるような思いを超えて、
こんな嬉しい時期が来るとは、、、。
息子から教わったのは、
母親としての、表向きの振る舞いや
体裁ではなく、
親になるという覚悟を持つことを
教えられた。
私が、息子に育てられたのだ。
息子からのお誕生日プレゼント
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