平日の夕方過ぎの日課がある。
愛犬のお散歩である。
日が落ちた後に行く事も少なくない。
その為、あまり周りの景色は
目に入って来ない。
愛犬が喜んで、
トコトコ進む姿が可愛くて、
目線も犬の方に行ってしまう。
ただ、10月前後のその時期だけは、
通りすぎると甘い香りが
どこからか漂ってくる。
金木犀だ!
この香りは、私にとって特別である。
実家の玄関の隣に金木犀の木があった。
子どもの頃から、今もある。
金木犀の花が咲く時期には、
玄関を出ると、あの甘い香りがした。
毎年毎年、色々な思いを抱えて、
通り抜けた。
オレンジの花が一面に落ちると、
香りは無くなる。
この香りが好きだった。
街を歩いていてこの香りがすると、
あっこの季節が来た、と思うと同時に
実家のあの玄関の景色が思い出される。
息子がまだ、小さい頃、
秋に一緒にお散歩をしていて、
金木犀の香りが漂って来た。
私は、息子に言った。
「ママはこの香りが大好き。
金木犀って言うんだよ」
息子「トイレの匂いがする!」
私の思い出の香りは、
息子にとっては、、、
芳香剤の香りだった、、、。
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